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化学物質法規制に関するニュース(2/15)

定期的に各国法規制に関するニュース・トピックをお知らせしております。

■【欧州】欧州委員会、4-tert-OPnEOの用途に関する認可決定を採択

欧州委員会は、SVHCの認可対象物質である4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールエトキシレート(4-tert-オクチルフェノールエトキシレート)(4-tert-OPnEO)の用途について、8つの個別申請の認可決定が採択された。

<適応認可された化学物質>
– Novo Nordisk社:医薬品製造におけるウイルス不活性化用溶剤・洗浄剤として。
– Ortho-Clinical Diagnostics France 社:体外診断用医薬品 2 品目における Triton X-100 として。
– Nuova Ompi 社:医薬品用ガラス容器のシリコーン化における乳化剤として。
– Janssen Vaccines & Prevention社:ワクチン製造時の溶解剤として。
– Abbott Diagnostics社:洗浄バッファーの成分中の界面活性剤として。
– Boehringer Ingelheim社:生物学的活性医薬品成分を精製するための洗浄バッファーに含まれる。
– Vetter PharmaFertigung社:医薬品の包装に使用されるガラス容器のシリコーン化における乳化剤として。
– BioMarin社:バイオ医薬品の製造において、生体タンパク質のウイルス不活性化を行うための界面活性剤。

すべての決定事項に対する次回の見直しは、2033年1月4日を予定。

<参考>EUR-Lex
Novo Nordisk社
Ortho-Clinical Diagnostics France社
Nuova Ompi社
Janssen Vaccines & Prevention社
Abbott Diagnostics社
Boehringer Ingelheim社
Vetter PharmaFertigung社
BioMarin社

■【NGOグループ】製品に含まれる有害化学物質の国際的な透明性基準を推進

<キャンペーンの目的>
NGOグループは、企業が製品に含まれる有害化学物質をライフサイクル全体で開示するための基準を設けるキャンペーンを開始する。
キャンペーン参加者は、グローバルな最小限の透明性基準(GMTS)があれば、政策立案者と消費者が等しく情報を入手できるようになり、製品に含まれる有害化学物質の規制強化、あるいは完全排除に向けた一歩となると考えている。

<キャンペーンに参加したNGO>
* Health and Environment Justice Support (HEJSupport)
* Swedish Society for Nature Conservation (SSNS)
* Friends of the Earth South Africa
* Canadian Environmental Law Association
* European Environmental Bureau
* BUND/Friends of the Earth, Germany Forum Umwelt und Entwicklung
* The Lung Association- New Brunswick Women’s Healthy Environments Network
* RightOnCanada
* Pestizid Aktions-Netzwerk e.V. (PAN Germany)
* PAN North America
* Armenian Women for Health and Healthy Environment (AWHHE)
* Eco-Accord, Russia
* Women Engage for a Common Future (WECF)
* TOXISPHERA, Brazil

<世界的な有害化学物質>
本NGOグループは白書の中で、規制されている化学物質を含めることを提案している。
・バーゼル条約、水俣条約、ストックホルム条約
・モントリオール議定書
・国際がん研究機関(Iarc)の発がん性物質リスト
・電気・電子機器に含まれる有害物質の使用制限に関するEU指令(RoHS)、および
・EUのREACHでSVHCに指定されている物質

<参考> White Paper

■【欧州】化学物質の登録、評価、認可及び制限(REACH)に関する欧州議会及び理事会の規則(EC)No 1907/2006 の附属書 XVII にN,N-ジメチルホルムアミドを追加

<要求>
1. 2023 年 12 月 12 日以降、製造者、輸入者、川下使用者が、化学物質安全性報告書および安全性 データシートに、労働者の暴露に関する導出無影響レベル(DNEL)を、吸入暴露は 6mg/m3 、皮膚暴露は 1.1mg/kg/day と記載しない限り、物質単体、他の物質の構成要素または 0.3 %以上の混合物として上市してはならない。
2. 2023 年 12 月 12 日以降、製造者及び川下使用者が、労働者の暴露が第 1 項で規定された DNEL 未満となるよう適切なリスク管理措置を講じ、作業条件を提供しない限り、物質単体、他の物質の成分として、0.3 %以上の濃度で混合して製造、または使用してはならない。
3. 第1項と第2項の適用除外として、繊維と紙材料の直接または移動ポリウレタンコーティング工程、ポリウレタン膜の製造における溶剤としての使用、または使用のための上市に関しては2024年12月12日から適用される。合成繊維の乾湿紡糸工程における溶剤としての使用、または使用のための上市に関しては2025年12月12日から適用される。

<発効予定時期>
REGULATION (EU) 2021/2030は、欧州連合官報に掲載された日の翌日から20日目に発効するものとする。

<参考> EUR-Lex

■【ベトナム】特定製品へのPOPs使用に関する閾値を提案

<対象範囲>
国家技術基準(NTR)案は、ベトナム国内でPOPsを含む原料、燃料、材料、製品、商品、設備を輸入、製造、取引、使用する企業に適用される。

<適用制限>
– 電子機器や自動車に使用されるプラスチック製品、家具や調度品、繊維製品、包装材、水道管に使用される革やプラスチックに含まれるポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDE類)。規制案は、最大使用レベル10mg/kgである。
– ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)およびその塩、ペルフルオロオクタンスルホニルフルオリド(PFOSF)化合物 殺虫剤/抗菌剤、泡消火器、食品接触材料(FCM)、航空機用潤滑剤、メッキ用途、塗料・インク製造用化学添加物、電子・カメラ機器に使用されるもの。規制案は、PFOSの最大使用レベルを10mg/kg、原材料と半製品を0.1%、繊維またはめっきの場合<1.0(μg)/kgとしている。
– ヘキサブロモシクロドデカン(HBCDD) 電子機器用プラスチック製品、ポリスチレン用添加剤、建材・建築用化学添加剤に使用されている。規制案では、最大使用基準値を100mg/kgとする。
– FCM、繊維、消火用泡沫、難燃性・耐油性・耐水性を有する製品に使用される化学物質、工業用/高電圧電線、医薬品製造における化学添加物、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化エチレン-プロピレン(FEP)に用いられるペルフルオロオクタン酸(PFOA)。提案された規制は、最大使用レベル1mg/kg、添加剤として使用される場合は20mg/kgとする。
– 塗料(抗菌・非抗菌)、インク、PVC 製造用添加剤、化粧品(スキンケア製品)、屋外照明用保護管に使用される短鎖型塩素化パラフィン。規制案は、最大使用レベル1%未満、原材料の場合は0.15%とする。

<発効予定日> NTRドラフトは2023年1月1日に発効する予定。

<参考> Draft NTR (in Vietnamese)

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