お知らせ
化学物質法規制に関するニュース(4/15)
2022年04月15日
定期的に各国法規制に関するニュース・トピックをお知らせしております。
■ニューヨーク州 難燃剤禁止に関する内容の修正を採択
＜改正点＞
2021年12月、マットレス、布張り家具、電子機器の筐体やスタンドに含まれる様々な難燃剤を禁止するニューヨークの法案（S 4630-B/A 5418-B）が発表されました。
Kathy Hochul知事が署名したばかりのこの法案（S 7737）は、先月末に制定された法案に、期限延長や適合証明書など、知事がその際に要求した変更を加えて更新されました。
また、電子ディスプレイのスタンドや筐体の年次通知について、従来はあらゆる難燃剤の開示を要求していましたが、有機ハロゲン物質を含むものだけに限定しました。さらに、「有機ハロゲン系難燃剤」の定義を拡大し、延焼を防止する化合物や、延焼を防止する化学物質と一緒に作用する化合物を対象とすることを明記しました。
有機ハロゲン系難燃剤（OFR）を含む特定の電子ディスプレイや、ハロゲン系、有機リン系、有機窒素系、ナノスケール難燃剤を含む新しい布張り家具やマットレスの販売を2024年12月1日まで（11ヶ月延長）終了することができるようになりました。
一方、新品家具メーカーを除く特注家具メーカーは、2025年12月1日まで、ほぼ3年間延長して、これらの化合物を含む材料を使うことを中止しなければなりません。
この改正により、製造業者、輸入業者、販売業者が商品にブランド名を付ける場合、小売業者と環境保全局（DEC）に対して、免除を求める根拠を明記した書面での適合確認が義務づけられることになりました。
＜参考＞NY州上院
https://www.nysenate.gov/legislation/bills/2021/s7737
■アメリカの小売業者Best Buyが自社のテレビからOFRの除去を開始
Best Buyは、北米の大手小売業者として初めて、自社ブランドの新型テレビの電子筐体に有機ハロゲン系難燃剤（OFR）を使用しないことを決定しました。
Best Buyは、2022年1月から自社ブランドExclusive Brand（ExB）テレビの新規設計モデルについて、OFRを使用しないことを発表しました。
この目標は、”より安全な循環型経済を促進するためのもので、プラスチックのリサイクルをより良くサポートする” ものです。
Best Buyは、大手テレビブランド12社にOFRを使用しない要請を行いました。その後、SONY社から、北米で製造・販売・流通するテレビ筐体には意図的に添加されたOFRは含まれていない、と昨年連絡があった旨、公表しています。
LG社も昨年、米国製テレビに含まれるOFRの段階的な削減を開始しました。
＜Best Buy社以外でOFRの規制を行う予定の情報＞
＊アメリカ-ニューヨーク州
＊ワシントン州はOFRを規制する意向
＊スウェーデンでは、製造業者が税額控除を受けるために OFR の使用を減らすことを奨励している。
■カリフォルニア州、プロポジション65のBPAのリスト収載を発がん毒性でも検討
＜現在の有害性＞
発育・発達
女性生殖毒性
＜現在の毒性＞
発がん性については、発がん性評価委員会（CIC）で評価中です。
＜BPAの用途の可能性＞
ポリカーボネート樹脂中
飲料缶などの食品容器材料中
＜参考＞OEHHA
https://oehha.ca.gov/proposition-65/chemicals/bisphenol-bpa
■レゾルシンは長い論争の末、REACH候補リストに追加されることになりました
＜概要＞
欧州委員会は、レゾルシンを内分泌かく乱作用に基づく高懸念物質として特定しようとする論争において、その的となっていた決定草案がEU加盟国の支持を僅差で得たことを受け、勝利を宣言しました。
＜投票結果＞
賛成した加盟国数：19カ国、人口比率：54.01%
反対した加盟国数：3カ国、人口比率 : 23.06%
棄権数：5名（棄権率：0.5%）、人口比率 : 22.93%
＜SVHC候補リストへの登録方法＞
決定事項の公表について、今のところEUR-LEXやECHAのウェブサイトにはまだ掲載されていません。
＜参考＞欧州委員会
https://ec.europa.eu/transparency/comitology-register/screen/documents/078725/1/consult?lang=en
https://ec.europa.eu/transparency/comitology-register/screen/documents/075559/3/consult?lang=en
