お知らせ
お知らせ
2022年09月01日
定期的に各国法規制に関するニュース・トピックをお知らせしております。
■【欧州】EUの監査システムは、加盟国に定期的なREACH管理を導入する可能性がある
<目的>
欧州委員会は、EU加盟国間での法の執行を強化し調和を図るため、REACH遵守のあらゆる側面を対象とした、定期的かつ的を絞った包括的な監査制度を検討している。包括的な監査は、例えば、以下のようなさまざまな問題に対処することになる。
-オンライン販売、輸入品、分類と表示、制限など、コンプライアンス違反のリスクが高いことが知られている分野。
<監査方法の3つの選択肢の提案>
1. 例えば、安全に関する警告や、特定の規則の施行に関して繰り返し発生する問題などをきっかけに、対象を絞った検査を実施する。
2. REACHの新しい附属書に施行基準を定めること。
3. REACHだけでなく、物質と混合物の分類・表示・包装(CLP)、残留性有機汚染物質(POPs)、事前通報・同意手続(PIC)規則の施行基準を定めた全く新しい規則を採択すること。
■【ノルウェー】厨房機器から違法レベルのPFOAと重金属を検出
ノルウェー環境庁は、キッチン用品、カーケア製品、ボートケア製品を含む47製品を無作為にチェックし、電子製品5製品と紙製品1製品に許容値を超える規制物質が含まれていることを確認した。
<ラボで確認された規制対象物質>
-重金属(鉛、カドミウム、クロム、水銀)
-多環芳香族炭化水素(PAHs);
-フタル酸エステル類
-短鎖型塩化パラフィン(SCCPs)
-ペルフルオロオクタン酸(PFOA)
<ノルウェー当局の措置>
下記6製品が市場から撤去された。
[製品名] [規制対象物質] [EU法対応]
電子ブレンダー 18% Pb RoHS
デジタル温度計 25% Pb / 0.07% Cd RoHS
マフィンスフォーマー 0.054mg/Kg PFOA POPs
スマートウェイトスプーン 6% Pb / 0.09% Cd RoHS
デジタル温度計 55% Pb RoHS
デジタル式揚げ物温度計 30% Pb RoHS
■【米国】ワシントン州のより安全な製品プログラム
昨年、ワシントン州では、有害な化学物質を環境から排除するための新しい法律「Safe product for Washington」が制定されることが発表された。
ワシントン州エコロジー局から発表された情報によると、今のところ予定通りに進んでいる。
しかし、最終案ではPFAS、有機ハロゲン難燃剤(OFR)、PCBに関する要求事項が、以下の「提案の変更点」のとおり、少し変更されている。
<提案の変更点 >
立法府への最終報告書では、利害関係者の意見を受けて、いくつかの要件が緩和されました。
1.皮革および繊維製家具に含まれるPFASに関する計画的な規制は、屋内使用を意図した製品にのみ適用される。また、屋外用製品は報告要件にのみ適用される。
2.物議を醸した電子機器ケーシングのOFRを制限する州の計画は、屋内で使用されるものにのみ適用され、屋外機器については報告のみが行われる。
3.報告書の最終版では、塗料や印刷インキに含まれるPCBの規制についても、既存の連邦政府の規制によって先取りされる懸念があるとして、計画を取り下げた。
<次のアクション>
6月28日、29日にウェビナーを開催し、規制措置の計画について説明を行った。また、規則案の策定を開始するにあたり、随時意見を募集している。
<参考>ワシントン州エコロジー局
https://apps.ecology.wa.gov/publications/documents/2204018.pdf
■国連加盟国がPFHxSの世界的禁止に合意
<決定事項 >
国連加盟国は、工業化学物質であるペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)を残留性有機汚染物質(POPs)に関するストックホルム条約の付属書Aに追加し、例外なく工業用化学物質ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)の世界的な禁止に合意した。
6月10日にスイスのジュネーブで開催されたバーゼル条約、ロッテルダム条約、ストックホルム条約の締約国会議(COP)で、各国はこの物質とその塩および関連化合物の147種類を追加した。
<PFHxSの用途>
消火用フォーム、カーペット、紙、布の低汚染コーティングの製造
PFHxSは、他の2つのフッ素化合物、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)とペルフルオロオクタン酸(PFOA)の代替として使用されており、これらも条約の下でリストアップされている。